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他人事

第4章 死の真相

何分、いや何時間が経過したであろうか。あずさは姉と義兄の死にショックを受け、一人泣き崩れていた。

気を取り直したあずさは正に連絡し、死の詳細を聞いた。麻子の死は実に悲惨なものだったという。まず口、膣、肛門内すべてに、これでもかというくらいの精液を流し込まれており、最後に腹をさばかれ、中にいる胎児にナイフが突き刺されていた。精液の種類は10以上に及び、正確な数が把握できないほどであった。まさに非道な集団レイプであった。

健二の死因は心筋梗塞であったことから、第三者が直接手を加えて殺害したものではないらしい。検視の結果、健二の脳内から大量のアドレナリンが分泌されていることが判明した。さらにこの手のアドレナリンは、何か強烈なものをみたときに分泌されるものであることから、健二は何か刺激の強い映像をみて、アドレナリンを通常より多く分泌してしまい、心筋梗塞を発症したと結論づけられた。殺害現場にそのような映像は発見されなかったが、部屋の窓ガラスな割られていることから、何者かがその映像を持ち出した可能性があるとして、現在その足取りを調査しているところだ。

情報が少ないためか、麻子の死から三ヶ月が経過しても、事件の解決の糸口すら見えてこなかった。麻子の死からちょうど半年後、あずさの事務所に差出人不明の、一つの小包が届けられた。小包の中身はDVD二枚であり、表のラベルにはA、Bと記入されていた。何も考えずにあずさはAと書いてあるDVDを手にとって、それを再生した。

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