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他人事

第8章 所詮他人事

「あのときあなたを説得して助けたのは私よ。一体なぜこんなことを」
「もう一度聞こうかしら。あなたに私の気持ちは分かるの?」
「もちろんよ。私はあなたの全てを分かっているつもりよ。たかがレイプなんかでくじけちゃダメよ。あのとき分かってくれたから自殺を思いとどまったんでしょ?」
「人間なんて所詮他人。自分のことばっかり。相手の気持ちに立って考えるって、無理な話なのかしら」
そういうと美恵子はあるものを取り出した。
「これから私に口答えするとあの男を殺すわ。私に刃向かっても、周りにいる私の助手が黙ってないわ。手錠を今から外すから、すぐにこれに着替えなさい」
そういうと美恵子はある服をあずさに渡した。手錠を外されたあずさがそれを広げると、レオタードにセーラー服の襟のようなものが見えた。そう、紛れもなくセーラー⚪ーンのコスプレ衣装であった。
「なによこれ、こんなの恥ずかしくてきれないわ」
「そしたら、あの男に死んでもらおうかしらね」
「クッ分かったわ」
あずさは少しきつめの衣装を身にまとった。
「さぁ、ショータイムの始まりよ」

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