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ちょっと苦手な王子さま

第1章 第一章




「いってきまーす。」


わたしはトントンと靴を鳴らして少し駆け足で向かった。


わたしの家から桜ノ森高等学校は徒歩で15分というすごく近い位置にあった。



「…うーん。少し急がないとまずいかな…?」


桜吹雪が綺麗なこの道を、時間が無いわたしは堪能できずに全速力で走って行った。



五分ほど走るとようやく校門が見えた。


「やっぱりこの学校、いつ見ても大きい…。」


校門の周りでは写真を撮る人や友達同士待ち合わせをししてたりと、時間ギリギリだっていうのに結構なにぎわいだった。


同じ制服を着た人達がたくさん…
憧れのこの制服を…



「おい、そこのキミ!」



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