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ちょっと苦手な王子さま

第1章 第一章




「亜弓!今日は楽しかった♪お礼に…連絡先交換して!アドレスと、電話番号♪」


「お礼の意味わかってる?それじゃわたしがお礼してるじゃない。」


「うわぁ、そうじゃん!ごめんね亜弓…」


「大丈夫。怒ってないから。神菜……って、天然なのね?」


「え!?えへへ…よく言われちゃう…天然って悪いことだよね…」


神菜はすごい落ち込んでしまった。
天然が悪いこと?なんでそんなこと…?


「悪いことではないと思うけど…どうしてそう思うの?」


「…わたしね、天然ぶってるとか、天然って別に可愛くないからかんちがいすんなとか、そういうこと言われて小中とあんまりお友達できなかったんだよね…」


「…」


わたしはビックリした。
確かに天然ぶる人とかはたくさんいるし、見るたびにイライラする。
でもこの子は、神菜は違うと思う。

多分この子は本当の天然。

ます、そこで真剣に考えるところがもう天然だし。



「神菜、その人たちは神菜が本当に可愛くて可愛くてしょうがないから、ひがんでいるのよ。ゆがんだ愛情なのよ。」


「え!?……そうなの…?」



「うん、そうだよ。神菜に足りないのは自信ね。神菜は1人じゃないんだから何言われても大丈夫だよ。」

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