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愛に飢えた遊女は...

第2章 みつけた

「こりゃ高く売れるぞ」
「そこらの風俗じゃなくて吉原に行きましょーよ」

車に乗り込むと早速そんな話を始めた仲間達。


俺の隣にはその少女がいて、仲間の話を静かにききながら膝の上では肩が震えるほどに拳を握りしめていた。

そんな少女から俺は、目を離すことができなかった。


「尚人さんいいっすよね?」


助手席に座っていた奴が後ろを振り返った時
我に返った俺は





「かってにしろ」

と言い放った。



「流石尚人さん。売る前に一発やらせてもらうか」

「いいなー」

そんな下品な会話をはじめた前の2人を、少女はあると乱れた前髪の隙間から睨みつけるように見ていた。

そんな少女からはもう…とめどない涙が溢れ返っていた。






あぁ…俺がやってることは…


また一つ、罪悪感が俺の心の中をジワジワと黒く染めていく。


















俺は
もう…








こんなことしたくないのに…






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