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Promis* - 約束 -

第3章 屋上にて

屋上は、涼しかった。
あまり見慣れない風景に、
私はきょろきょろと辺りを見回す。

「もしかして、初めてか、屋上。」

地面に寝っ転がった新堀君が言った。
彼は、よく来るのかな。

『うん。授業サボったのも。』

「まじか。
なんか、わりぃ、ごめんな。」

謝らないでよ。
謝られるのは、嫌いだ。
黒い闇が、私を襲う。
あの日.....
お父さんが女の人と出てった日の
お母さんの言葉。

"ごめんね、初音..."

お母さんが死んじゃった時の
お兄ちゃんの言葉。

"悲しい思いをさせてごめんな、
救ってやれなかった....ごめんな"

苦しい、やだ、気持ち悪い.....
誰か、助けてよ.....



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