テキストサイズ

少年探偵事務所

第17章 無茶な依頼

『もしもの時のためです。誘拐犯が現れた時に対処するため』

『じゃあ、何のために身代わりを頼んだのか分からないじゃない!」

『え?』


ボイスレコーダーの中の美奈の声は震えていた。


『誘拐されても大丈夫なように…」

途中で音声が切れた。
灰音が停止ボタンを押したのだ。

「自分さえよければ人がどんな目に当たってもいいってか?」

純にしては珍しく低く、ドスの聞いた声だった。

「あいつなんかに言う必要は無いよ。」

柊一が見下すような口調で言った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ