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少年探偵事務所

第17章 無茶な依頼

「息子が病気なんだ。手術代を稼ぐにもクビにされたんでは稼ぐことも出来ない。他の会社でもなぜか断られた。だからこの波さんを誘拐して身代金を奪おうとしたんだ。」

「…もし身代金が手に入ったらどうするつもりだったんです?」

灰音が聞く。

「もちろん、すぐ解放するつもりだった。」

柊一はまじまじと男の顔を見た。
黒髪に優しげな目をして整った顔立ちをしている。
本当は知的な男性だったんだろう。
純が口を開いた。

「他の会社まで手をまわして断らせたのは婦人、あなたですね?」

「なんだって!」

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