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少年探偵事務所

第9章 柊一と竜一と純

休憩室からしゃくり上げるような声が聴こえて3人は顔を見合わせた。
入るべきか入らないべきか…。
入ったら入ったで灰音に恥ずかしい思いをさせる可能性があるし、そっとしておくべきだろうか。

「柊一。」

純が呼ぶ。

「お前のことだ。自分でかたをつけろ。灰音のことにしろ、あの芹那姉弟にしろ。な。」

「分かってる。自分のことぐらい自分でどうにかするさ。」

そう言って柊一は事務所を出て行った。
出たところで声をかけられた。

「柊一さん。」

「竜一くん…。」

声をかけたのは依頼人である竜一である。

「何か忘れ物?」

「いえ…、あ、あの…、ごめんなさいっ!」

「え…。」

「姉さんのこと…。灰音さんに酷いことしたから。」

「竜一くん…。」

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