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少年探偵事務所

第9章 柊一と竜一と純

「でも、君のせいじゃないだろ。竜一くん。僕のせいだから。」

「でもあんな奴の弟なんて思うと恥ずかしくて。」

「お姉さんをあんな奴なんて言っちゃダメだよ。」

「でも…。」

そう言った時、事務所から純が出てきた。

「あれでも君のことちゃんと考えていると思うぜ。俺にも一応妹の存在がいるからな。なんとなく分かるんだ。」

「純さん…。」

純が声を張り上げた。

「さて、柊一行くかっ!」

「何に?」

「決まってるだろう?」

「え?今から?」

「思い立ったら即日。善は急げ。」

「意味不明だー!」

「いいから行け。」

「…。」

「灰音のため。」

「っ!」

柊一はハッとしてスクーターに飛び乗り理々香と話をつけに向かった。

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