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首をかしげる理々香に向かって柊一は言う。

「なあ、始めがあったら何がある？」

「え…。」

「始めの反対語ってなんだ？」

「終わりじゃないの？」

「なぜこんな話するのか分かるか？しかもこんな場所で。」

「な、んで…。」

「終わりにしようってな。」

「え？」

「僕は、お前のことは嫌いじゃないんだ。僕のことを否定するのは別に構わない。でも…」

柊一は息を吸い込み、そして

「僕の友人を否定するのは許さない！」

「っ！」

「いいか？これが僕の答えだ。つまり僕とお前はもう終わり。関係があるとすれば依頼人の姉と探偵と言う関係だけ。」

「あんな女がそんなに大事？」

「少なくとも大事な友人だ。」

すると理々香は鼻で笑った。

「そう。そんなに大事ならあの子から大切なものを奪ってやる。」