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「…。」

何も言い返せなくなった理々香は大人しく純と美奈を離した。
その時だった。
灰音がその場に座り込んだ。

「どうした？」

灰音の顔は青白かった。
そして…
ふらっと床に倒れこんだ。

「灰音っ！」

荒い息をしている。

「ど、どうしよう」

柊一、純、美奈は学校で習った応急処置が全く思い出せない。
じっと見ていた理々香が言った。

「柊一は救急車を呼ぶ。純さんは人を呼んで。美奈さんは気道が塞がれて無いか確認。」

テキパキとした指示を出した。
おかげで無事に病院に搬送された。
ただ数日入院する羽目になった。

数日後…

「灰音、あんたに会いたいって人がいるんだけど…」

雪が外から病室に声をかけた。

「え？誰？」