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少年探偵事務所

第13章 Detectives Horiday

「助かりました。」

「いえ、慣れてるんで。」

店主は首をかしげた。
そりゃ、そうだ。こんな高校生が探偵業をしてるなんてこと普通はあり得ないし、柊一ほど物騒なことに首を突っ込んでいる少年なんか希少価値である。

「僕、北条柊一と言います。探偵をしているんです。今、休暇中で。」

「探偵?じゃあ、少年探偵?」

「そうですね。」

その時、店の奥から柊一と同じぐらいの茶色いストレートの髪の女の子が言った。

「お父さん、この際だからこの探偵さんに相談してみたら?」

「いや、悪いよ。」

柊一は

「別にかまいませんよ。」

と言うが相手は断ってばっかりだ。
料理を食べ終えた柊一はお勘定と一緒に自分の携帯番号を裏に書いた名刺を渡した。

「なんかあったら僕にかけてください。力になれるかもしれませんから。」

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