
姉さんは僕のお人形
第8章 拷問
だって、同じ学校だったもの。
小学校だけど。
小学校でも特に仲いい子がいなかった私は、いつも本を読んでいた
そこに、冷が話しかけてきた。
「…その本、僕も好きだよ」
「えっ…そうなの」
素直に嬉しかった。
それから、冷とは話すようになった。周りから不思議そうな目で見られている事は、彼も気づいてたはず。
私なんかに話しかけるのはやめたらいいのに。
そう思うけれど、彼はやめない。
冷と話すようになって、私は少し学校が楽しみになった
でも、私の転校が急に決まった。
親の勝手な都合で。
同じ中学校に行きたかったのに。
親をかなり恨んだ。
冷とは、メアドと電話番号を交換していた。
暇な時は、メールをしていた。
最近は、回数も減ったけれど…
冷もこの仕事に依頼したんだ。
手紙には、恨んでいる人の名前と顔写真と住所があった。
顔写真を見て、私は驚いた。
こんなに顔が整った人っているの?女の私が嫉妬したくなる。
こりゃモテるだろうなあ…
男子に嫉妬されて、恨まれても仕方ないかも。
など、軽く考えていた。
仕事の準備をしている時、鈴が一人のお客を連れてきた。
「亜華、久しぶり。冷だけど覚えてる?」
「え、冷!?」
メールはしていたけれど、会ってはいなかった。冷は別人のようになっていた。
