シアワセ∞経路
第6章 止まらない気持ち
「どうせまだヤッたことないんだよな。だったらお兄さん達が優しく教えてあげるよ」
「ひっ……」
手が空いている一人は、スマホでこっちを撮っているようだった。
「ちゃんと証拠撮っとかねえとあいつに怒られるからな」
「まったくだぜ。ほら、大人しくしろ」
男たちにされるがままで、怖くて怖くて目にじわっと涙が滲んでくる。
こんなことになるんだったら家出せずに帰れば良かった。
これはきっと親に反抗しようとした罰なのかもしれない。
『助けて!』っと言いたくても、口を覆われた手で遮られ声も響かない。
人があまり立ち寄らない上に、結構広さがある公園でどんなに声をあげても近所にすら聞こえない。
全力でもがいていたけど体力も減り、思い通りに動かせない体になり彼らの弄られるがままになる。
気持ち悪い……!
……気持ち悪いよ!
なんでこんなことするの……。
誰か助けて……、お願いだから助けて……!
必死にそう願うけれど、助けに来てくれるような人はいない。
親だって今はこの辺にいるわけないし、友達だって塾に行った二人しかいないし。
もう……終わりだ……。