シアワセ∞経路
第7章 釣り合わない天秤
「はははっ、なんだそれ。少女漫画の読み過ぎなんじゃね?風子って本当面白いな」
「うっ……。そのとおりだけど……」
ありのままの提案をしたら、お腹を抱えて笑われた。
「でも、そのアドバイス使わせてもらうわ」
私より何倍も恋愛経験ありそうなのにこれでいいんだろうか……。
まだ彼氏ができたことすらない私のしょぼい意見なのに。
でも精一杯さは伝わったのか、颯太の表情は優しかった。
「喜んでもらえるといいね」
「風子が言ってくれたことなんだから間違いなく喜ぶに決まってる」
「保証できないよ?」
「絶対いけるから」
今日の恋愛相談は、これで終わった。
その後、颯太と時間を忘れて長話していた。
話の内容は、ソラとの思い出を教えてもらった。
お互いの家に遊びに行って泊まったり、一緒にゲームをしたり、バスケしたりしていたこと。
ソラとの思い出を楽しそうに話してくれるから、大切に思っていることが伝わってくる。
前に『颯太は兄みたいな感じ』とソラが話してくれてたことがあったけど確信した。
あっさりとした付き合いなのかなって思っていたけれど、親友のように深かったんだね。
二人の仲の良さを知って、ソラと颯太に近づけた気がする。