シアワセ∞経路
第8章 危険な勉強会
ソラも話すことが特にないのか、その後は口を開かずにいた。
だけど一緒にいれる時間は限られていて、あっという間にいつもの分かれ道に着いた。
「風子の家どこ?暗くなっちゃったし送るよ」
「え……。このくらいひとりで帰っても大丈夫だから」
「変な人に捕まったり、ちゃんと真っ直ぐ帰るか心配だから言ってるんだけど」
家出をしたり、変な人たちに絡まれたりと心配を掛けたせいなのか気にしてくれているようで。
「じゃあ、お願いします……」
もっと一緒にいたいから、ここで意地を張ってしまったら絶対に後悔する。
だからこそ、素直に甘えることにした。
暗い夜道を異性と二人で歩く。
なんだか本当に付き合ってるみたい……。
恋が順調に進んでいるような贅沢。
十分に浸っている間もなく家の前に着いた。
「送ってくれてありがとう」
「いいよ。俺がしたくてしてるだけだから」
「……優しいね。再会した頃と大違いで別人みたい」
「えっ……、そうかな。……風子は前よりずっと可愛くなった気がする」
「ほっ……本当!?」