テキストサイズ

シアワセ∞経路

第9章 幸せになるための決意

「チームって?」

「ああ、言ってなかったっけ?
オレはバスケ部に入ってんの。
怪我する前まではレギュラーだったんだけどな……」



どうりでスラッとした体型で背が高いわけだと納得する。

勉強もできて、なんでも難なくこなしそうだからバスケも上手なんだろうな。


「バスケできるなんてすごいね。
私なんかただの鞠付きになっちゃって、いつもボールをカットされちゃうよ」


「まぁ、そんな感じなんだろうなって想像してたわ」


「ひどっ!」


颯太は軽く鼻で笑った。
さっきまでの不機嫌そうな顔が嘘だったかのように、柔らかな表情に戻り、私はホッとする。



「……試合中にミスして右足首が骨折しちまったんだけど、完璧には治らなくてこの有様だよ。
まだ思うようにも走れねぇから、悔しくてさ……」



「それもあって、いつもより浮かない顔してたの?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ