シアワセ∞経路
第10章 未来へ続く思い出
「お金はいらないから。卒業祝いだと思って食べなさい」
「いいの?……ありがとう!」
初めて食べたダブルのアイスは、二つの味が重なってさらに美味しさを増していた。
一人で食べるよりも、好きな人と一緒に食べるアイスはとても甘くて、笑顔にしてくれる時間を沢山くれた。
ドキドキして汗ばむほど上がりすぎた熱を、いい具合に冷やしてくれたと思う。
わざわざ私のために買ってきてくれたんだよね……。
彼女でもないのに、こんなに優しくしてもらっていいのかな。
まぁ、一応“恋人以外”の関係ってわけになってるけど。
プリクラ代も奢ってもらっちゃったし、私も何かお礼したいな……。