シアワセ∞経路
第3章 私の居場所
階段を上がってくる人に、実験室がどこにあるか聞こう……!
この際、もう誰でもいい!
こっちに向かって来るその人を、ドキドキしながら待った。
二階から階段の踊り場を覗くと、その人の姿が明確に確認できた。
「げっ……」
「あー……」
階段を上がって来た人は、この前口喧嘩してしまったあの大空先輩だった。
あっちも私を見て同じことを思ったのか、気まずそうな顔してる。
でもピンチなんだから、あれこれ考えてる余裕なんてない!
早くしないと授業が始まってしまう。
もう大空先輩に聞いちゃえ!
「じっ……、実験室ってどこにあるんですか」