シアワセ∞経路
第3章 私の居場所
「……」
大空先輩は、つまらない顔をしている。
それは、そうだ……。
再会した時に、失礼なことを言って怒らせてしまった。
だけど、今すぐ頼れるのは大空先輩しかいない。
「教えてください……」
あれっ……、やばい……。
ここ数日、学校で誰かに優しくされたことがなかった。
クラスの女子に置いて行かれたり、教科書に落書きされたこともあって目が潤んでしまう。
必死で涙がこぼれてこないように堪えていたら、大空先輩は無言のまま私のいる所まで距離を縮めてきた。
そのまま素通りしていくのかと思いきや、私の隣に立ち止まってじっと見つめてくる。