テキストサイズ

シアワセ∞経路

第13章 消えない痛み



「ふーん。やっぱり、すぐは忘れられないよな。大切な居場所だったんだもんな」





「うっ…、うん。……そうだね」




今すぐ消せるのなら消したいくらいだけど。


こんなにも根強く痛みを残していくものだなんて思っていなかった。







「どうやったら失恋の痛みを忘れられるのかな」






小さなテーブルを挟んで正面にいる颯太をチラッと見て尋ねると、いつにも増して真面目な顔を向けてきた。









「……オレのことを好きになればいい」





前にも冗談で“ 好き”とか言われたっけ。





本気じゃないんでしょ……。





私なんかが好きにならなくても、女になんて困らない人が何を言っているんだろう。






「颯太のことは好きだけど、やっぱり大事な友達としてだから。それ以上に見れないよ……」








「じゃあ、友達の一線をもっと越えてみる?」






ストーリーメニュー

TOPTOPへ