シアワセ∞経路
第16章 あの日に戻れたら
「え…。再会してからすぐに好意があったってこと?
私のことなんて恋愛対象じゃないって言ってなかった?」
「あれは、反抗期っていうもので……」
照れながら、これ以上つっこまないで欲しいという視線を送ってくるソラが可愛くてついつい吹き出してしまう。
「ふっ……あはは。確かに前は今より荒れてたかも」
「……否定はしない」
予想外の肯定にさらに驚いてしまう。
こんなに素直になってくれるんだ。
きっと、これからはもっと色々なことを知っていけると思うと楽しみで仕方ない。
ソラが私のことをよく見ていてくれたように、今度は私がよく見てあげたい。
――……!
そう思ってソラの方に視線を戻したら、今度は道路の向こう側にいる人をじーっと見ていた。
視線の先には、ソラと同級生の可愛い女の子の宮藤さんがいた。
大雨が降った昨日、ゲームセンターで一緒に遊んで出てきたと思われる人物。
小柄で綺麗な髪も一切乱れていなくて、いつ見ても綺麗で清楚な人。
今日の宮藤さんは友達と一緒ではなく、一人で歩いている。