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シアワセ∞経路

第4章 あなたのとなり



「なれるかどうかは分からないけど、おまえが欲しいと思う居場所になれたらいいと思う」


そう言って私の方を見て、優しく微笑んでくれた。


大空先輩の爽やかな笑顔に釣られてこっちも口角が上がる。


こんなに嬉しいことがあるなんて。



一緒に遊んでた小さい頃もこんな風に笑ってくれていた。
なんだかすごく懐かしい。

前だって、年下だろうが私を下に見ないで、同等に接してくれていた。


だけどこんな風に優しくしてもらえるのって……なんだか特別な感じがする。


――……恋人。



「あ……、でもさすがに恋人はないですよね!先輩も好きな人がいるだろうし、恋愛とかそういうのは却下してくれていいですから」



「あっ……、当たり前だろ!おまえなんか恋愛対象じゃない」


「わっ……、私だって……!」


恋愛対象じゃないって聞いてなんだか少しグサッと何かが刺さった気もするけど、まあいいや。


こんなやり取りが、小さい頃に仲良かったことをさらに思い出させる。



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