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シアワセ∞経路

第5章 共力者




「……それでもいいんじゃねえの? クソ真面目に生きてるよりも、ずるいやつの方が得する世の中なんだから。
そのくらいずるくなったって罰は当たんないよ」



ずるい私のことを許してくれるように颯太さんは微笑んだ。


否定するどころか、肯定してくれて安堵する。




「そうですかね……」




「風子ちゃんは真面目だなー。もっと肩の力抜けば?」




「あはは……」




でも今更、女嫌いを治すことに協力できないなんて言えない。




それを言ったら、私がソラの居場所である意味がなくなってしまうから……――




「これから塑羅緒の家に遊びに行こうと思ってたから、聞いてきてあげる?……風子ちゃんのことをどう思ってるのかって」




「えっ!?そんなこと聞かなくていいですよ」




「塑羅緒だって、風子ちゃんのこと好きだと思うんだけどなー」





一体、どこからその可能性を導き出してるのか。



お世辞だろうけど……。



大体、ソラは私のことを恋愛対象じゃないって面と向かって言ってきたから絶望的なんだよね……。



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