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シアワセ∞経路

第6章 止まらない気持ち




「どうしたんだよ」



「元カノの佳菜美がっ……。また復縁したいとか、せがんできて。学ランのボタン引きちぎるし、大声出すから周りに人集まってきてさー」



元カノってことは、佳菜美ちゃんと海田先輩は別れたんだ!


いつの間に……。




「はっきりと断れば?」


「断っても、言い訳つけて迫ってくるからもう怖くて怖くて。付き合ってから、たったの一週間であっちが振ったのに意味分からん」



一週間で別れた……!?早いなあ……。




「やっぱり、女って怖いな」



「ちっげーよ!佳菜美が怖いだけなんだよー!」




ソラと海田先輩の話を口を挟まずに聞いていたら、さらに嵐が押し寄せてきた。




「海田くん、大空くん!やっと見つけたー!」



前に職員室前で会った、ソラと同じクラスの女の子がやってきた。



卒業式ということもあっておめかしをしているのか、一段とキラキラしてて可愛いく見える。



手にはふわふわの白いストラップを付けたピンクの携帯を握っていた。



この人はどこを見ても女子力が高いな……。




「メアド交換して欲しいんだけどいいかなぁ」




「はいよ。メアドっつうかLOINEのIDでおっけー?
ってあれ……、宮藤さん今時まだガラケーなんだね。じゃあ、メアドの方がいいね」



「うふふっ、そうなの。そのうちスマホに変えるけど。……ありがと、海田くんのメアド登録完了っと!」



うちの中学では携帯の持ち込みは禁止されているけど、唯一卒業式の後だけは携帯の使用が許されていた。



受験が終わり、卒業する前に携帯を買ってもらえる人も多いみたいで。



卒業式の後には、連絡先を交換するのが定番のようだった。



「大空くんも交換しよっ?」



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