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シアワセ∞経路

第6章 止まらない気持ち




「なに暗くなってんだよ。……もう一人じゃないだろ」




ソラに両肩を掴まれて、くるっと向きを変えられる。



触れられた手の方が気になったけれど、その気持ちを押し殺して前を見た。



そこには、少し距離を置いて私のことを見ている女の子二人がいた。



私と同じクラスで、いつも二人組でいる女の子たちだった。



「……風子ちゃん、うちのクラス集合だって」




「よかったら一緒に行こう」




こっちに来るように手招いて、私のことを待ってくれているようだった。




「え……」




「あの二人、結構前から風子のことチラチラ見てるようだったけど気づかなかった?」




「そうだったの!?」




「そうだよ。まったく、風子は鈍感なんだから。友達になれるチャンスなんだから行ってこい」




「でっ……でも、まだ貰ってない」




「ああ、ボタンと名札だっけ?後であげるから、今はそっちの方を優先で!……頑張れよ」




「うん!行ってきます」




ソラの元から離れて、私は前へ走った。



途中で振り返って、元気な顔をソラに見せる。



すると、温かく微笑んで私のことを見守っていているようだった。



どう抗ったって、ソラと二人で学校生活を送った時間を元に戻すことはできない。



だから前に進むしかないんだ。




短い間だったけど、一緒にいてくれてありがとう。





私、ソラが学校でそばにいなくても頑張るよ……――




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