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私と魔界の駐在さん

第2章 丘の上のお屋敷

 
話が違う。


それが、月光荘を前にした私の心の第一声だった。


右手には手書きの地図。
左手にはお土産のお菓子。

視線の先には「ちょっとせまい」はずの大きな……大きすぎるお屋敷が建っている。


「これ……?本当にこれなの……?」


なだらかな丘をのぼってたどりついたのは、外国の映画に出てきそうなレンガ造りのお屋敷。

壁にはツタがからみついていて、屋根の上には風見鶏。


頭のなかで想像していた「小さな下宿」と違いすぎる見た目に冷や汗がでる。

 

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