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私と魔界の駐在さん

第2章 丘の上のお屋敷

どうしよう。
おばあさんの説明がとっても庶民的だったから、軽い気持ちで挨拶にきてしまった。しかも制服で。


(いや……どっちにせよこんなお屋敷に似合う服持ってないけど……)


私、本当にこんなところに住むんだろうか。
住んじゃっていいんだろうか。

大好きなおばあさんの紹介だからって、一人暮らしが心細かったからって、ちょっと先走りすぎたような気がする。

立派な鉄の門に途方にくれながらインターホンを探すけど、どこにもなくて。


「あれ?これどこから連絡したらいいんだろ」


ますます冷や汗をかきながらうろうろしていると。


「失礼、いかがなされましたか?」


不意に後ろから声をかけられた。
 
 

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