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リトル・リトル・バンビーナ

第1章 マスター、お世話します

テーブルには自信作の朝食の数々。しかし、目の前には大魔王。

大魔王、もとい将梧は小皿のチョコレートソースに人差し指を差込んで、
指先を茶色の甘い液体で濡らす。

その指で私の首筋を、すっとなぞった。

チョコレートのとろりとした感触と将梧の指先が、じわりと首筋を刺激する。

「いただきます」

ソファの上にかろうじて座っている大勢の私に、覆いかぶさるように、将梧が身体をよせる。

逃げられない、と悟ったのは将梧が私の右腕を押さえつけていたからだった。

そして、首筋に熱いものが当たる。

将梧の舌が、ゆっくりと私の首筋をなぞり、チョコレートソースを舐め取っていた。

「んん……っ、やぁ……」

舌先は熱く、動くたびに身体の芯に小さな電撃が走る。

「俺、朝食食ってるだけなんだけど?」

ひとの首筋にチョコレートソースつけて、舐めて、何が朝食か!?

ニヤリ、と笑う将梧は私のブラウスのボタンをはずし、紺色のリボンも緩めていた。

「何すんのよ、ばか将梧っ」

「舐められてエロい声だしてたくせに。ねえ、エロメイドさん。舐めて」

将梧は指先についたチョコレートソースを私の目の前に見せる。

「馬鹿なこといってないで、早くここからどいてってば!……ぁ……んっ!?」

下半身に触れられ、私は吐息の混じった、甘い声が漏れる。

目の前に気をとられて過ぎていたせいで、スカートの中に将梧の指の進入を許してしまっていた。

気づけば右腕を押さえられている感触はない。

ほぼ無抵抗になるまで、脱力してしまっていたことに気づくと、屈辱のあまり、瞳に涙がたまっていくのがわかった。

「土壇場に追い詰められると、お前、ほんと可愛くなるよな」

将梧が耳元でささやく。私は決死の思いでにらみつける。

ふざけんな変態。という精一杯の悪意を込めて。

「そういう顔するくせに、カラダは従順だから瑠璃って好き」

ショーツ越しに秘部の上を撫でる、将梧の指は私の身体をどんどん煽ってくる。

言いなりなんかになりたくなくて、私はぶんぶんと首をふって、理性を保とうとした。

「ん、やぁっ……」

「もっとしてくれって?」

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