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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第1章 プロローグ






 ペト……。






 ペト……。






 階段の方から何やら音がする。

 まるで濡れた足で歩いているような……。


『何っ!? 誰っ!?』


 夏美は、出ようとした足を急いで引っ込めた。



 足音はゆっくりと階段を上ってくる……。



 そして、その音は確実に夏美の部屋へ近づいてくる……。



『来ないでっ!』



 夏美は心の中で呪文のように何度も唱えた。




 ガチャ――――。




 しかし、夏美の願いも虚しく、足音の主はついに部屋のドアノブを回し、扉を開けた。

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