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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第7章 ――斎藤 梢 編――


 梢は香織を見るのが嫌いだった。

 昔の自分と重なって見えて、イライラするから……。

 実は梢は、中学まで酷いイジメをうけていた。

 だから過去の自分を削除するように、高校は実家からかなり遠い場所を選んだのだ。

 梢の過去を誰1人知らない所へ逃げたかった。

 不良グループに入れば、イジメにあうことはそうないだろうと、髪の毛を染め、ピアスを開けた。

 タトゥーもしてみた。

 タバコの吸い方や、酒の飲み方も練習してできるようになった。

 そんな努力の甲斐あって、ようやく沙織と千里に声をかけてもらえ、今のポジションにつけたのだ。

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