1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第7章 ――斎藤 梢 編――
今日は香織がいないので、久しぶりに学校を抜け出して、遊びに繰り出すのかと思った梢だったが、優香里がいるせいか、沙織達は最後まで授業を受けていた。
放課後、沙織は早くカラオケでストレスを発散させたいのか、急いでカバンを持つと、
「ほらっ! モタモタしないっ! 部屋無くなっちゃうよっ!」
と言いながら、教室の扉の所によりかかり、梢達をせかした。
「そんなに焦んなくても大丈夫だって~」
千里が笑いながら言う。
梢は断る理由を探していたが、結局何も思い浮かばなかったので、
「私、今日はパスするわっ!」
とだけ言った。