1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第7章 ――斎藤 梢 編――
「なんだしっ! 付き合い悪すぎっ! 明日は梢のおごりな」
沙織は自分の思い通りにいかないと、すぐふてくされる。
今回はおごりで済んだのでまだマシな方だ。
酷い時は1日中ネチネチ攻め続けたり、一言も口を利かなかったりする。
こうなると一気に雰囲気が悪くなるので、千里と梢も手を焼いていた。
千里はすかさず梢をフォローする。
「まっ! 本当に具合悪そうだったしさっ! 梢もカラオケが盛り下がっちゃうのが悪いと思ったんだよぉ~」
その言葉で沙織は少し機嫌を治したらしく
「まぁ……いいや♪ 早く行こう♪」
と言うと、千里を置いて早々と教室を出ていった。
「待ってよぉ~!!!!」
千里は慌てて後を追った。