1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第8章 成功
必死で探したので、香織の身体中は、汗でびっしょりだった。
『あぁ~気持ち悪いっ! シャワー浴びたいなぁ……』
香織はそう思いながら、身体に張り付くTシャツをパタパタ仰ぐと、部屋を見回し驚いた。
『その前に……まずはここを片付けなくちゃ』
香織は力なくため息をつくと、渋々片付け始める。
部屋中を必死になって探していた時は、さほど気にならなかったが、改めて見ると、部屋はまるで空き巣にでも荒らされたかの様な、酷い散らかりようだった。
元の状態に戻す為には、散らかした時の倍は時間がかかるだろう。
『しずさんってホントに凄いわ……』
片付けをしながら香織は、毎日何も言わずにあの広い家の家事をこなしている静江に、ただただ感心していた。