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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第2章 自殺


 色々な事を考えていたら、あっという間にフェンスにたどり着いた。


 香織はゆっくりフェンスに手をかけ、よじ登る。


 初めて学校の屋上で見た景色は、意外にもかなり綺麗なものだった。

 学校が都心部にあるため、あちらこちらで建物や車がキラキラと輝いている。


 皮肉にも、香織の生きてきた人生の中で一番綺麗な夜景だった。

 震える手でゆっくり靴を脱ぎ、遺書を置く。

 そして最後に足元を確認しようと下を見た時だった。

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