テキストサイズ

1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第8章 成功



 駅員は困ったように、片手で髪の毛をくしゃくしゃっとかくと、溜め息をつきながら腰に手をあて話した。

「う~ん……そんな事情があるなら話してあげたいんだけどね……実は名前までは分からないんだ……僕はまだ新人だから……役にたてなくてごめんね」

 香織は嘘をついているのではないかと少し疑ったが、これ以上何を聞いても答えてくれそうもない。

 香織は諦めて、

「そうですか……すいませんでした。失礼します」

 と言うと、肩をおとし窓口を後にしようと振り返った。

その時――――

ストーリーメニュー

TOPTOPへ