1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第8章 成功
「ちょっと! 何してんの!! そんな大袈裟なもんじゃないからっ! 君いつもそんな風にすぐお金渡して解決してるわけ?」
駅員は慌てたようにそう言うと、香織の手をとり、財布を鞄の中に無理やりしまった。
「すいません……けど私にはこれぐらいしかお詫びをする事が……」
香織はボソボソと小さい声で話す。
「あのねぇ……そのお金だって君が稼いだものじゃないでしょ? そういう事は、ちゃんと自分で稼げるようになってから……」
駅員がそこまで言うと、香織はそれ以上聞きたくかなったので、話を遮るように、
「で、どうなんですか? 被害者を見たんですか? 見てないんですか?」
と改めて駅員に尋ねた。