1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第4章 いじめ
エレベーターは5階で止まった。
「ほら、着いたよ。今鍵開けるから」
彰はポケットから鍵を取り出し、ドアを開けた。
「誰もいないの?」
香織は少し不安そうな顔を見せる。
「親は共働きだから、夜まで帰って来ないんだ。大丈夫だよ、襲ったりなんてしないから」
彰は笑いながら言った。
「散らかってるけど、気にしないで入って」
床に散らばっている洗濯物を拾いながら、彰は自分の部屋に香織を案内する。
「お邪魔しま~す……」
と小声で言うと、遠慮がちに香織は部屋に入った。