1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第5章 事件
しばらく泣き叫び、なんとか優香里を説得しようと頑張っていた香織だが、次第に叫ぶ力もなくなった。
「お願い……お願いよ……助け……て」
優香里は香織の言葉を無視してボールを持っている3人に言った。
「いい? 顔はダメよ! 後は好きにしなさい……好きにね……」
「分かってるって。最近ストレスたまってるから、思いっきりやっちゃうよ」
沙織は陽気にそう言うと、千里と梢に目で合図し、一斉に香織に向かってボールを投げつけ始めた。
ドンッ!
バシッ!
「ハハハハ。超たのしっ♪」
「ヤバい! 癖になりそっ♪」
バシッ!
ドンッ!
「お嬢様も癖になったりしてね」
3人は遊園地で遊ぶ子供の様にはしゃいでいた。