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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第6章 決行


『ホント久しぶり』

 香織はあの頃と何も変わらない別荘をしばし眺める。

 いつ以来だろうか?

 香織の記憶が正しければ、最後に来たのは5、6歳の頃だと思う。

 都会の生活に退屈していた香織が、父親にダダをこねたのだ。

『どっか連れてって!』

 と泣いて喚き散らしていたのを覚えている。

 すると父は、2、3日後にこの別荘を購入し、香織を連れてきてくれた。

 “思い立ったら即行動!”という香織の性格は、どうやら父譲りのようだ。

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