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もう、お前を離さない。

第5章 和哉の気持ち

花怜目線

「あっ…あっ…」

バシッバシッ鋭い音がする。
今までは、背中を鞭で、叩かれるだけだったけど、背中だけじゃなくて、腕や足、お腹や顔も鞭で打ってくる。鞭は、前より重くなっていて比べ物にならないくらい痛かった。

「ハァー、ハァー。」

「なに休んでいるの?そんな暇ないわよ!」

バシッ!

「アーッ!」

すごく痛かった。思いっきり打ってきた。

これは、私が和哉さんと居た罰。和哉さんや屋敷にいた人達に迷惑をかけた罰。だから、我慢しなきゃ。 だってこの結末は、私が招いたこと…。


「花怜!!!」

この声は…

「和哉、さん?」

「大丈夫か?」

「どうしてここへ?」

「ごめん…。本当にごめん。」

「誰だい?あんたは。」

「俺は、大切な人を取り戻しに来たナイトだ。それよりも、おまえ、俺の大切な人になにしてんだ?」

「はっ?ナイト?意味わかんない。」

「なにしてんだって聞いてんだよ!!」

「見てわからない?お仕置きよ。お、し、お、き!今すぐここから出ていきな!」

「あぁ。出ていくさ。長居するつもりはない。ただし、花怜を連れて、だけどな。返してもらうぜ。俺の大切なお姫様をね!」

すると、和哉さんが、私を抱き上げ出ていこうとする。

「まちな!そいつは置いていきな!そいつは私のもんだ。」

「じゃあ、聞くが花怜は、おまえにとってどんな存在だ?」

「ふん。そいつはただの道具さ。お仕置きの道具だ。ストレス発散にもなる。鞭で、人を叩くのは、気持ちがいい。一石二鳥だ。ハッハッハッ!」

「くそ、やろ、う。このくそやろうが!!!花怜は、テメーの道具じゃねー!!!花怜は、俺にとって何事にも変えられねーこの世でたった1人の大切な大切な人だ!!!俺はテメーをぜってーゆるさねー!!!」

その時、和哉さんが、お母さまを殴った。お母さまは、倒れた。

「和哉さん、なんてことを…。今度は、和哉さんが狙われるかも知れませんよ。お母さまは、世界の果てに逃げたって、追いかけてきま……。」

言葉の途中で和哉さんがキスをした。
驚いて固まってしまった。

「大丈夫だ。花怜は、俺よりも自分の心配をして。ごめん。ちゃんと俺が守ってあげられなかったせいで、怖い思いさせたり、傷つけられて。絶対これからは、花怜から離れないから。ずっと側にいる。約束するよ。」



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