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もう、お前を離さない。

第3章 新しい生活

「部屋はこの空き部屋をつかうといい。あとで、メイドにこの屋敷を案内させよう。あと、この屋敷にはメイドが10人、シェフが4か5人くらいいたっけ?と、多分そこらへんに誰かいるだろう。俺はほとんど自分の部屋(仕事部屋)にいると思うから何かあったら言えよ。なにか質問あるか?」

「あのぅ。少しいいですか?」

と手を上げながら言った。

「なんだ?なんでも言っていいぞ。」

「えっと、さっき聞きたかったんですけど、名前何て言うんですか?」

あっ、しまった!俺としたことが、まだ名前を名乗ってなかった!とんだウッカリだった!バカだよ。俺は。肝心なことを言ってなかった…。

「悪かったな、きずかなかった俺がバカだった。俺の名前は柳 和哉。あとこれも言ってなかった。よろしくな。」

「あっ…は、はい。色々ご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします。」

「固い挨拶だなぁ。べつに敬語じゃなくてもいいし、下の名前で読んでいいから。」

「でも、私はずっと敬語で話して来たので。今さら変えるなんて…。」

「べつに今この瞬間から変えなくったっていいんじゃないか?慣れれば自然に敬語じゃなくなるさ。」

「わ、分かりました。やってみます。」

「それ、敬語。」

「あっすいません。じゃなくて、ごめん?」

何でそこで疑問形?まーいずれ慣れるか。

「じゃあ、そろそろ俺は部屋へ戻るぞ。何かあったら言えよ。」

「あ、ありがとう。」

下を向きながら恥ずかしそうに話すそのしぐさが可愛い可愛すぎる。
そう思いながら、部屋を出る。

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