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詩集

第8章 獣

シャワー上がりのソファーの上で、かれと一緒の時を過ごす

シャンプーの香り、バスタオルの肌触り

かれの腕に抱かれながら、ソファーの上でゆっくり、まったり

背中にはかれの鼓動

かれのぬくもり

バスタオルがゆっくりほどけて、

わたしの部分がかれに見える

イジワルな、かれのえがお

お返しに、かれの唇をぺろりと舐める

そこから先は、無言の会話

目をぶつって

口づけをして

急に胸に、甘い刺激

肌色よりも薄黒い、その部分に指がはう

ぴりぴりとした、甘い刺激

本能をやさしく撫でる、甘いクスリ

わたしじゃない、誰かが触る

いのちを殖す(のこす)、場所を使って

わたしとあなたのコミュニケーション

理性を飛ばして本能に

わたしの本能にかれが語りかける

コミュニケーション

そんな本能につつかれて、とっさに口からイジワルがこぼれた

「イカせて」

本能を利用した、わたしたちの、秘密のかけひき

本能がむき出しになる、魔法のことば

胸の奥が、高鳴った

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