えっちな「やみのおうへのみち」
第1章 「暗黒への誘い」
いよいよ俺はなんとなく興味本位でやって来てしまった怪しい大会、「闇の王への道」の会場の門をくぐった。ゲート前階段の大理石は冷たい輝きを放ち、俺の出場を冷淡に見守っていた。まるで夜空と見紛うような辺り一面の暗黒には、俺を応援してくれる星など一つも見つからなかった。それでも俺はわくわくしている。こんなに怪しい出来事に足を踏み入れてしまった俺は、もはや己の力と才覚を頼りにしてなんとか生存と勝利を掴むしかないのだ。こういった状況が俺は大好きだ。俺は決して静寂と平安を好まない。混沌と怪奇、戦闘と緊張こそが俺の生きるフィールドなのだと、少なくともこの短い人生で、そう悟った。