えっちな「やみのおうへのみち」
第2章 「闇の斬撃――双刃操る死の少女」
この地下ドーム型競技場の名前は「山田記念競技場」というらしい。ゲートにそう刻まれていたのだ。山田記念競技場に入門した俺は、すぐさま駆けつけた受付係らしき女性に案内されて、出場者控え室へと赴いた。この案内女性は無口で、俺がいくら話しかけても生返事を返してくるのみだった。俺は女性と話をするのを諦めておとなしく控え室へと入ったわけだが、この控え室にはかなり常軌を逸した用意がなされてあった。まず入室一番目に飛び込んできたのは部屋全体の装飾である。俺は調度品の鑑識眼にはかなりの自信をもっているが、この控え室に用いられている品はすべてかなりの高級品のようであった。ワニ革の趣味の悪いソファーに腰を下ろすと、さきほどとは違う女性、今度は愛嬌のある若いメイドが紅茶を持ってきた。俺はさっそく、