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身代わり妹

第6章 暗転

来ないかもしれない─────…


ううん、むしろ来なければいい。

そしたらキッパリ諦められる。


でも……‼︎



カチャッ

当直室のドアが開く。

姿を見せた凌太は、少しだけ戸惑っていた。


「美優……」


─────ダメ‼︎

ここまで来て断られるなんて嫌だ‼︎


私は凌太に抱き着き、その唇を塞ぐ。



「凌太っ…好きっ……凌太が好きなのっ‼︎」

唇同士をつけたまま、私は口走っていた。


凌太の瞳が驚きに見開かれる。

「美優…っ…俺は……」


私はキツく目を閉じ、凌太の口腔内に舌を侵入させた。


(聞きたくない)


凌太が姉を好きなのも、凌太にとって私は身代わりだったのも、全部全部わかってる。

(だから…言わないで─────‼︎ )


話す暇さえ与えず、私は凌太の口腔内に舌を這わす。


お互いの身体が、次第に熱を帯びていく。


凌太の腕が私の腰に回され、身体が密着するように抱き締められた。



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