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中卒でまともな働き口もなく職を転々としていた私は、入院費用の支払い日が近付き焦っていた。


そして、
援交…をした……。


違うか……正確には未遂。
ホテルの中まで入って来て止めてくれた凌太に、私は恋をした。


「もっと自分を大事にしろ」
と由美さんに引っ叩かれ、
「目の前に金持ちがいるんだからその金を利用しろ」
と泣かれた。

それから、
凌太の家の家政婦のバイトをする事になった。


同時に、由美さんに言われ高卒の資格を取る勉強を始めた私。医大生だった凌太が勉強を見てくれた。


医大を卒業し医師となった凌太から告白された時、私は19歳だった。

由美さんはものすごく喜んでくれて、今日のようにお祝いをしてくれた。


医大を出た凌太は、研修医期間も含めて4年間、あちこちの病院で経験を積んでいた。

お互いに働いていて、凌太は研修医。電話どころか、メールのやり取りすらままならない。それでも、時間が許す限り実家に来ては私の勉強を見てくれた凌太。



そして、
私がようやく高卒の資格を取れた時に、初めてエッチをした。

好きな人と結ばれる……

瀧川 美優という人間が、愛されて必要とされる……


会えない時間の方が多かったけど、会えた時は本当に大切にしてくれた。


凌太と過ごした日々は本当に幸せで、あんなに心が穏やかだった事はない。