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身代わり妹

第9章 再会

混乱している間に、左手の薬指に指輪が嵌められていく。


私の指に合わせて作られたかのようにピッタリな指輪…

台座に煌めくダイヤの大きさから、相当な高級品だとわかる。



深呼吸を繰り返し、冷静さを必死に取り戻す。


「これ……お姉ちゃんへの婚約指輪だよね?」

ゆっくりと指輪を外した。



「もう…お姉ちゃんの身代わりは…嫌なの」


「身代わり?」

怪訝そうな凌太の顔。


……私、知ってるんだよ?


「お姉ちゃんにプロポーズしようとしてたんでしょ? でも、お姉ちゃんは死んじゃったから……」


由美さんと凌太が開いてくれた誕生日パーティー。

あの時に指輪の小箱を見た。


次の日は姉の誕生日。

その時凌太は姉にプロポーズするんだって、直感したんだ。



「─────っ違う!

これは美優に買ったものだ!

それに、美姫にプロポーズなんてするつもりもなかった!」



「嘘……だって凌太…お姉ちゃんとエッチしてたよね?」

グッと凌太の身体を押し返す。


「は? 美姫と?」

凌太が怪訝そうな顔を向けた。




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