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身代わり妹

第1章 苦悩

母は毎日
「早く凌太さんと別れて美姫を助けてやれ!」
と私を殴った。


別れたくない。
奪われたくない。

そんな気持ちが……日に日に弱っていく姉の姿を見る度に萎んでいく。



医者である凌太は、治療を拒否した姉の進んでいく病状の深刻さを良くわかっていた。


そして…

姉の治療拒否から3ヶ月が経った夏の日、

凌太は言った。


「ごめん、美優。俺、美姫と付き合う」


私は─────、

頷く事しか出来なかった。


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